最近は働く人の「心の健康を守る」ことが盛んに言われています。
これまでの企業では利益を優先しすぎて、残業などの過重労働が当たり前のように行われてきました。その結果、メンタルヘルスの不調を訴える人が増えてきたため「企業が従業員の健康をしっかり守る」よう、次第に義務づけられてきました。それでもまだ企業によって、健康管理の質には大きな差があるため、一概に職場だけにゆだねていては解決しません。自分で、自分の心の健康を守ることを学ぶ必要があります。
ストレスはいろいろな病気を引き起こします。
身体疾患では高血圧、脳血管障害、胃潰瘍、糖尿病の悪化などを引き起こし、精神面ではうつ病や適応障害などの病気を引き起こします。セルフケアのためには、ストレスに対しての正しい理解と、自分に適したストレス解消法を身につける必要があります。
ストレスの主な対処方法は3つあります。
健康であるならば、ストレスに正面からぶつかる(①)ことが一つの方法です。
また、ストレスの要因が何であるかが分かっているときは、少し客観的に見直す(②)ことも出来ます。そうすることで、それまでかかっていたストレスが軽減します。
もう1つは、ストレスが強烈または急激な場合に、ストレスから離れる(③)ということです。これは「逃げている」と思われがちですが、しばらくストレスがない状態に身を置かないと、健康を取り戻せなくなるので、とても大事な対処法です。
他にもストレス解消には、スポーツをしたり、人と楽しく会話をしたり、旅行に行くなどの非日常を取り入れたり、みんなとお酒を飲んだりすることがお勧めです。
ただ、お酒の正しい飲み方は知っておかないといけません。楽しくみんなで飲むお酒はいいですが、いやなことを忘れようとして飲むお酒はやめた方がいいです。最近の研究で分かったことですが、嫌なことを忘れようとしてアルコールを飲むと、かえってそれを強く印象付けてしまいます。
また、休暇を積極的に取ることができると健康でいられるようです。休暇をとると作業効率が高まることは証明されていますので、職場の理解を得て調整したいものです。
身体だけではなく、心も、ぜひ大事にしてあげてください。